母の文書保管庫

Posted on 月曜日, 2月 13th, 2017 at 10:28 PM

母の文書保管庫

母が亡くなって、数年たったある日、実家の姉から荷物が届きました。
その中には、ずっと前、私が小さい時に見たことがある、贈答用のお菓子の缶が入っていました。
その缶を開けてみると、幼い頃私が書いた絵や小学校時代の作文など、拙いけれど懐かしい心温まる作品集でした。
そう、この缶は、母の愛情に満ちた文書保管庫だったのです。
私自身も忘れていた幼い頃の私が、母の愛情に包まれて保管されていたのです。
ただ、愛情に満ちてはいましたが、その環境があまりよろしくなかったのか、実家を巣立った私を懐かしみ、頻繁にこの保管庫を開けて頬ずりでもしていたのか、所々黄ばんだりほころんだりしていました。
もしこれが国家の重要書類だとしたら、滅多に人が立ち入らない防火性の高い壁に囲まれて、温度や湿度が適度に保たれて、経年劣化もほとんどないよう丁重に保管されるべきでしょう。
でも、この母の文書保管庫は、母の愛情のみが保管環境だったようです。
私も母のように、息子のために、愛情に満ちた文書保管庫を作ってみようと思います。

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